top of page
Profoto_Logo_Tagline_Black_RGB.png

プロフォト株式会社_001

バリエーションがさらに拡張・充実

新たな移転先で撮影&レッスン展開

今井しのぶ氏(こどもとかめら)

 フォトグラファーやセミナー講師をはじめ、マルチに活躍する株式会社こどもとかめら代表取締役・今井しのぶ氏。最初の活動は、2011年7月より自宅にて始めたママ向けフォトレッスンだった。「当時は8畳ほどのスタジオを自宅に設けていましたが、最寄り駅から遠く、レッスンを行うには少し不便で、レッスン生を招いてもスペース的には8名程度が限界でした」と振り返る。人気講座ゆえ、キャンセル待ちも多かったが、キャパシティ的に受け入れることが難しい状況だったという。

 

 そこで現在の神奈川県川崎市宮崎台にてスタジオを立ち上げるに至った。田園都市線・宮崎台から徒歩約4分の場所で、目の前には公園もある。「知り合いの方から紹介していただいた場所で、元々は古道具屋・雑貨の倉庫でした。窓がいくつかあり、出窓からは公園が見え、イチョウの木があり、夏は緑、秋は黄色と美しい彩りを眺めることができます」。窓からは綺麗な光が差し込む場所だが、床は茶色で薄暗い印象があったため、改装にあたりペンキで白く塗り替えた。これにより、一層美しく光が回るようになった。

 

 またダウンライトしかなかったので、5,000ケルビンのシーリングライトを採用。「蛍光灯の取り付ける位置は、人が立つ場所を想定しながら工夫して取り付けました」。2ヵ所あるお手洗いのうち「お客様が使用されるほうは、気持ち良くご使用いただけるように完全リフォームしました」という。

 

 場所を決めてからDIYによって約1ヵ月半でスタジオが完成し、2018年10月に正式オープンとなった。見学に訪れる同業者も多く、窓枠の造りを参考にする人も多々いたようだ。スタジオのレイアウトはL字型になっている。「エントランスから内観がすべて見渡せるレイアウトになっていないので、いろいろなセットを用意して撮影スペースを作ることができるなど、サプライズ的な要素を取り入れられるのも当スタジオの特徴といえます」。

 

 セットにもこだわりがあり、スタジオに入るととくに子どもたちの興味を引き、座りたがるという月の形をしたソファは完全オーダーメイド品。この世に1つしか存在しない大人気セットとなっている。また、海外ではポピュラーなインテリアツール「フレンチメモボード」も取り入れ、撮影背景用に活用している。

3O2A0236.jpg

■スタジオはフォトグラファー養成講座の卒業生にも開放

 オープン後はバースデーやニューボーンをはじめ、さまざまな記念撮影を行なってきた。「基本的には私が撮影させていただいており、撮影時にはとくにアシスタントをつけていません。私のほうに集中していただきたいという想いもありますが、実際に私とお客様だけという空間は、とくに人見知りのお子様にとっては慣れ親しみやすくなるという効果もあります」。スタジオは、こどもとかめらが主催する「フォトグラファー養成講座」の卒業生にも開放。フロア内にオリジナルフォトブースを作って撮影する卒業生もいるようだ。「撮影をしたいけど場所が見つからない、という卒業生の悩みを解決できれば、と考えていました」。自立のためにも、無料ではなく有料で開放している。

 

 七五三をはじめ出張撮影も精力的にこなす今井氏。スタジオを立ち上げて以降は、出張とスタジオの撮影比率は半々となり、スタジオでの撮影を希望される顧客が増加してきた。「出張の場合、現地に持っていけるグッズ関連には限りもあるため、ご希望があった場合にそのことをお伝えすると、スタジオでの撮影を望まれることもあります。また、着付け等のお支度を当店内で行えるということと、天候に左右されない点も(スタジオの)稼働につながる傾向にあります」。

 

 マタニティがきっかけでニューボーンの撮影につながることも多く、「ニューボーンはお客様のご自宅にて撮影させていただくこともありますが、スタジオでマタニティの撮影をさせていただくと、生後2週間の赤ちゃんをお連れになって(スタジオに)来られるというお客様もいらっしゃいます」という。ママにとっては出産後、外出して我が子を撮影してもらうことは「リフレッシュ」効果にもなっているようだ。その後の撮影予約につながるケースも多く、家族ぐるみでのお付き合いに発展している。

 

 スタジオのオープンにより、さらに撮影件数が増加してきたが、集客に関しては口コミのほか、卒業生などがこどもとかめらのレッスンに参加していたことを謳っていて、事前に顧客がこどもとかめらのことを検索したり、また今井氏を推薦していることもあって受注につながるケースも少なくないようだ。

 

 初心者向けフォトレッスンは、写真の基礎から学べるようになっており、受講生全員が同じスタートラインに立って勉強できるスタイルとなっているのが特徴である。フォトレッスン生徒数は2019年5月現在で延べ3,000名以上。実践スタイルを多く取り入れて学ぶスタイルの「フォトグラファー養成講座」の卒業生は150名以上で、プロのフォトグラファーとして活動する人も多い。

 

 「養成講座の卒業生向けレッスンもあり、七五三やライティングレッスン、さらには税理士の先生を招いて会計処理の仕方を学ぶなど、事業展開にあたって覚えておくべきポイントを設けた内容にしています」。

 

 フォトグラファー養成講座は現在16期生を迎えているが、募集時にはわずか3日で満席となった。フォトグラファーとしてのスキルを本格的に磨きたいという女性層を中心に人気を博しており、講座内容も充実している。ライティングやレタッチに関しては、実際の撮影例をスクリーンに表示しながら、改善点や具体的な手法をレクチャーするなど、かなりわかりやすく好評だという。

スクリーンショット 2020-02-06 11.25.04.png
スクリーンショット 2020-02-06 11.25.28.png
スクリーンショット 2020-02-06 14.16.47.png
スクリーンショット 2020-02-06 14.16.26.png

Profoto A1、B10を主に用いて撮影している。

Profoto公式Webサイトはこちら。

https://profoto.com/jp

■プロフォトの照明機材をフル活用チャージの速さ以外にも利点多数

 こどもとかめらでは、クリップオンタイプの世界最小スタジオライト「Profoto A1」(以下A1)、パワーと携帯性を両立させたオフカメラ・フラッシュ「Profoto B10」(以下B10)といったプロフォト株式会社のライティング機材を活用している。「プロフォトさんとOur Photoさん(出張撮影マッチングサービスを展開)のセミナーにて、実際に『A1』を使用させていただく機会があったのですが、チャージが速くてテンポよく撮影できるなど、とても使いやすく高性能な機材だとあらためて実感しました。後に『B10』もスタジオのみならず出張撮影にも最適だと感じ、『A1』は1灯、『B10』は2灯購入しました」。

 

 ベビーやキッズの撮影では「フォトブースをセットする場合は、被写体の場所が決まっているので、『B10』を2灯、斜光の位置で左右に置きます。スタジオ撮影の広範囲で動く可能性がある場合は、危険のないように『A1』を1灯オンカメラで撮影することが多いです。ロケーション撮影も場所を随時変えて撮影するため、『A1』をオンカメラにて撮影します」と今井氏。

 大人の撮影においては「スタジオにてプロフィール撮影する場合は、イメージが大切ですので、ライティングは目にキャッチライトを入れるために、『B10』を1灯斜光の位置に置きます。さらに『B10』を1灯、半逆光の位置に真反対に置き、髪に艶を出します。必要に応じてレフを置くなど、お客様と相談してイメージを作り上げていきます」としている。

 「B10」使用時は「A1」をオンカメラにして、マスターとして使用。「A1」は「B10」使用時も発光する・しないを決めることができるので便利なようだ。

 

 実際に導入したことで、使い勝手の面から顧客の反応まで、さまざまな点で良い変化がもたらされたようだ。「こうした本格的な機材があると、お客様の反応は概ね良くて、出張先でも機材を組むと(より本格的な撮影となることで)喜ばれやすい傾向にあります。お子様も(機材があると)吸い寄せられるように近づくことも(笑)。以前まで使用していた機材にはコードがあったので、足を引っ掛ける危険性があったのですが、(プロフォトの機材に切り替えたことで)コードレスの環境となったので、その懸念が払しょくされたのは大きいですね。移動もしやすいので、撮影状況に応じてバウンスさせたりするなど、より自由度が増したように感じます」。

 

 こどもとかめらのスタジオは、前述したように窓が複数あり、日中は綺麗な光が差し込むが、冬の時期になると日が落ちる時間帯が早く、必要に応じてライティングも調整しなければならない。「学生の方をはじめ、夕方以降でないとスタジオに来て撮影できないというお客様もいらっしゃいますが、プロフォトさんの機材があることで時間帯問わずハイクオリティな空間にて安定的に撮影できるのも利点の1つに挙げられます」。

 

 記念写真のみならず、住宅の撮影を行うこともある今井氏。「『A1』や『B10』はやわらかい光を作ることができるので、さまざまな撮影において、より美しく仕上げることができます。住宅の撮影でも、お手洗いのように狭い空間だと硬い光となって影ができやすいのですが、そうした問題もクリアしています」。

撮影シーン.jpg

↑撮影風景

被写体の顔側に「B10」、柔らかくアンブレラを。奥側には「B10」で硬めの光を直接当てている。

↓上記の作例

撮影例.jpg
349A1613.jpg
A35I6671.jpg

■突如余儀なくされたスタジオ移転をプラス思考に捉え行動

 顧客の撮影やフォトレッスン、フォトグラファー養成講座を実施するなど、スケジュールをバランスよく調整しながらスタジオを稼働してきたこどもとかめらに、1つの転機が訪れる。大家の事情により、2020年4月末をもって移転しなければならなくなった。

 

 「DIYによって手がけたスタジオには愛着があり戸惑いましたが、これも今後、さらに前へ進むためのきっかけと捉え、すぐに物件探しをしました」。現在の場所とは反対側になるが、同じく宮崎台駅から徒歩近くの場所にある物件に決めた。面積は、現在の約90平米から133平米と広くなる。「いまのスタジオと同じような出窓があったのと、白い格子が気に入りました。またサンルームや和室など、撮影に使えそうなスペースがいくつかあるので、バラエティに富んだフォトブースを作るのも面白いかもと思いました」。庭もついた新たな物件では、いままで以上にバリエーション豊富な撮影を展開できそうだ。

 

 その物件の大家は、今井氏が訪れる前に幾度となくあった申し出を断ってきたそうだ。容易には明け渡さないという性格だったが、今井氏がスタジオにして子どもを中心に撮影したいという熱い想いが伝わり、契約に結びついたのだという。いままで以上に広いスペースであることから「衣装も十分な数を置けるようになるので、ラインアップを増やして衣装プランも充実させたいと考えています」ということである。

 

 新しいスタジオは2020年3月3日にオープンした。現状は2店舗展開で、5月以降は新天地での展開となる。「2020年は、新しいスタジオでの展開もありますが、個人的な活動としては作品展を行うなど、さらに多くの方々との交流を深めていきたいと考えています」。

A35I1882.jpg
A35I1725.jpg
bottom of page